冬の琵琶湖は、バスの数が減るわけではありません。居場所が絞られ、食うタイミングが短くなる季節です。このページでは、滋賀県が外来魚駆除のために冬に行ってきた刺網調査から「冬のバスがどこに集まるか」を、ガイドの釣行レポートから「どう釣るか」をまとめました。いちばん大事なのは、寒波の直後は無理をせず、水温が落ち着いた日を選ぶことです。
冬の釣行前チェック
- 寒波から何日たったか:強い冷え込みの直後は、特に南湖で反応がほとんどなくなることがあります。数日たって水温が落ち着いた日が狙い目です。
- 風:冬は比良おろしや北西の季節風が強まりやすく、北湖は特に荒れやすくなります。予報が微妙な日は、風裏で釣れる場所を先に決めておきましょう。
- 水温:ボート店やガイドの釣果情報に載る水温を見て、下がっている途中か、落ち着いたあとかを確かめましょう。
- 刺網に注意:冬は漁業者が外来魚駆除の刺網を入れていることがあります。網の目印の浮きやブイに近づかず、網の上にルアーを投げないようにしましょう。
- 防寒とライフジャケット:冬の落水は命に関わります。ボートでも岸でも、ライフジャケットを着けてから釣りを始めましょう。
- 外来魚の持ち帰り方:冬もリリース禁止は同じです。近くの回収ボックス・いけすの場所は琵琶湖の釣りガイドで確認できます。
冬のバスはどこに集まる?
滋賀県は、外来魚を効率よく駆除するために、冬にバスがどこへ集まるかを刺網で調べてきました。釣りのための調査ではありませんが、冬の居場所を知る手がかりとしてはいちばん確かな情報です。
南湖の窪地(水深約13m)12〜1月
南湖で最も大きく深い窪地(草津市矢橋町沖、一辺約500m、水深約13m)には、冬に親魚(大型のバス)が集まることがわかっています。2019年と2020年の調査では、12月と1月に最もよく捕れ、そのあとは時期が進むにつれて減っていきました。
南湖西岸の水深3〜4m1〜3月
2014年の1〜3月に南湖西岸の3地点で水深3m・4m・5mのラインに網を入れたところ、どの地点でも3mと4mのラインで多く、5mでは少なめでした。時期が進むほど減る場所が多い一方、2月中旬〜下旬まで安定して捕れたラインもありました。
彦根旧港湾10〜12月
下水処理場の処理水が流れ込むため、晩秋から冬は周りより水温が高くなり、バスやブルーギルが集まります。2022〜2023年の調査では10〜12月に多く入り込みましたが、ほとんどが体長14〜18cmの小型で、港湾の中のバスは12月にはすべて胃が空でした。数はいても、よく食っているとは限りません。なお、港湾には立入や釣りが制限されている場所もあるので、現地の表示に従ってください。
エサにも北湖と南湖で違いがあります。2016年1〜3月の調査では、北湖のバスはイサザやアユ、エビ類を、南湖のバスはブルーギルを中心に食べていました。ルアーのサイズやシルエットを選ぶときの参考になります。
網で捕れる場所と、ルアーに反応する場所は同じではありません。調査結果は「どのあたりを探すか」の出発点として使い、あとは当日の水温と風で絞りこみましょう。
南湖の冬
浅い南湖は、気温の影響をそのまま受けます。2020年末の大寒波では水温が3℃台まで下がり、ガイドの報告では、その直後はほとんど反応がなかったそうです。一方で、しばらくすると魚が冷たい水に慣れて捕食を再開したとも報告されています。晴れた日の日中は日射で水温が一時的に上がることもあり、寒波のあと数日たった、晴れて風の弱い日の午後は検討する価値があります。
探す場所は、窪地や浚渫跡のような周りより深い場所と、そこに隣接するシャロー、水深3〜4m前後のラインです。県の調査でも、浚渫跡や水草帯の情報をもとに冬の調査地点が選ばれています。
北湖の冬
北湖のディープ、特に水深10mを超えるエリアは気温の影響を受けにくく、冬でも水温が安定しています。南湖が3℃台まで下がった2020年末の寒波でも、北湖は7℃台にとどまったとガイドが報告しています。
北湖には漁礁、オダ、沈船などの沈み物が多く、それらを順にランガンしていくのが真冬の定番の一つです。流入河川の河口まわりのオダも、冬の狙いどころとしてよく挙げられます。根掛かりが多いので、すり抜けのいいリグを選びましょう。ディープだけでなく、そこに隣接するシャローも見落とさないようにしたいところです。
北湖では例年12月から、承認を受けた船によるビワマスの引縄釣りが始まります。トローリング中の船の後ろは、ラインが長く伸びているので横切らないようにしましょう。
冬のリグと探り方
ガイドの釣行レポートで、冬の琵琶湖でよく挙げられているのは次のようなリグです。
- 高比重ワームのノーシンカー:ゆっくり自然に誘えて、スレたバスにも効きやすいとされます。
- ガード付きのフットボールジグ・ラバージグ:食いが渋いときに、ボトムでリアクションを狙う使い方が紹介されています。根掛かりの多い北湖の沈み物まわりでも使いやすいリグです。
- スイムジグ:厳冬期に広い範囲を探りながら、カバーやストラクチャーを通せるリグとして実績が挙げられています。
- アラバマリグ:ディープに隣接するシャローを、巻き物で広く探る方法として紹介されています。
どのリグでも、冬はゆっくり、長く、ボトムやストラクチャーの近くが基本です。反応が出た水深と場所がわかったら、同じ条件の場所を順に回っていくと効率よく探せます。
冬の安全と装備
- ライフジャケット:小型船舶では、船室の外にいる乗船者全員にライフジャケットを着用させることが船長に義務付けられています。冬の水は冷たく、落水すると短時間で体が動かなくなることもあるので、免許不要艇でも岸釣りでも着けておきましょう。
- 風:比良おろしや冬の季節風は急に強まることがあります。早めに戻れる範囲で釣り、白波が立ち始めたら引き上げましょう。
- 日の短さ:冬至のころは17時前に日が沈みます。帰着の時間から逆算して予定を立てましょう。
- 防寒:手がかじかむとライン操作もボート操船も危うくなります。防水の防寒着、手袋、着替えを用意しておくと安心です。
- ボートのルール:航行規制水域や2ストロークエンジンの使用禁止など、冬も同じルールが適用されます。詳しくは琵琶湖の釣りガイドへ。
2月、春への動き
南湖の窪地の調査では、バスがよく捕れたのは12月と1月で、2月以降は少しずつ減っていきました。冬に集まっていた場所から、魚が少しずつ散っていくと考えられます。一方で、南湖西岸の水深3〜4mのラインでは、2月中旬〜下旬まで安定して捕れた場所もありました。
ガイドの報告では、2月に入ると魚が春の産卵を意識しはじめ、大型が積極的にエサを追う場面が増えるとされています。暖かい日が続いて水温が上がり始めたら、春のパターンへの切り替え時です。3月以降の動きは、琵琶湖の釣りガイドの月別の目安で確認できます。
滋賀県水産試験場:琵琶湖南湖の窪地における大型目合の刺網でのオオクチバス捕獲状況、冬季における刺網による水深ごと目合いごとのオオクチバス捕獲状況、琵琶湖から彦根旧港湾に侵入する外来魚、冬季刺網によるオオクチバス捕獲状況。滋賀県:外来魚駆除対策事業、ビワマス釣りの承認。国土交通省:ライフジャケットの着用義務。釣り方と水温の動きは、琵琶湖ガイドの釣行レポート(TSURI HACK)を参考にしています。県の調査は外来魚駆除のためのもので、釣果を保証するものではありません。状況は年によって変わるので、最新の情報とあわせて確認してください。
冬の琵琶湖は、寒波のあとに待つこと、深い場所とその隣のシャローを丁寧に探すこと、そして安全に帰ってくること。この3つを守れば、冬にしか出会えない一匹に近づけます。
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『釣れるかな?』
冬は食うタイミングが短くなりがちです。『釣れるかな?』では琵琶湖の時合(フィーディングタイム)を日ごとに確認でき、始まる前にリマインダーで知らせることもできます。水温や気圧とあわせて、天気予報の代わりではなく天気と一緒にチェックしてください。
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